先輩の活躍

小さな幸せが散りばめられている
笑顔あふれる施設をつくりたい

特別養護老人ホーム みどりの郷

平成28年 新卒入職

介護職

鈴木 里彩 さん Risa Suzuki

「生きているって、本当はすごいことなんだ!」ってこと、
先生わたし今、毎日感じています。

実は私、学生の頃はずっと美容師になりたかったんです(笑)。だから、高校卒業後は当然美容師になるための進路しか考えていませんでした。担任の先生にも副担の先生にも進路指導の先生にも、その事は伝えてあり、高3の夏のいよいよ進路を最終決定しなければならない時も、当然「美容師になるための進路」について話し合うものと思っていたんです。そしたら、先生が突然、介護の仕事を勧めてきたんです。「え??」って、一瞬固まりました。

私は高校2年生の頃、友達の相談を受けすぎてしまって、自分がいっぱいいっぱいになってしまい、苦しくて学校にも行けなくなってしまった時期があったんです。もう、自分自身が生きていることすらしんどくなってしまって。あの時は、あんなになりたいと思っていた美容師の夢さえも、正直どうでもよかった。どうでもよかったというよりは、それどころではなかったんですね。私自身が、今日一日を生きているので精一杯というか。「今日も一日何とか頑張った。」「今日1日だけでいいから頑張ってみよう。」そうやって、一日一日を這うようにして生きてた感じでした。

高3の進路決定の最終段階で、先生から「そんなに人の相談に乗って、自分が苦しくなっちゃうぐらい友達のことを一生懸命考えて。もしかしたらあなたは、介護の仕事とかの方が合っているんじゃないか?」と勧められたんです。その時は、あまりに突然だったので驚きましたが、多分先生は、私がのめり込んでしまう性格も良く理解していて、その上で、私が私らしく自分の居場所を見つけられる職業として介護の仕事を勧めてくれたんじゃないかなって、私なりに受け止めました。そして、この苦しみから解き放たれるのなら、その可能性が僅かでもあるのなら、何でもやりたかった。
高3の夏の終わり、私は美容師から介護職へ進路を変更しました。あんなに長年ずっと憧れていたのに、美容師ではない介護という職業を選択したんです。それが不思議なことに、すんなりと決めたんです。
生きることが辛くて苦しいことなんだと思っている私に「生きていることは当たり前のことじゃなくて、生きているって本当はすごいことなんだよ。」って、私が仕事を通じて、そう思える日が必ず来るように、介護の仕事を勧めてくれたのかなって・・・今になって感じます。

あったかくて、なんか家っぽい。
毎日ここに居たくなり就職を決意!

湖星会の求人票を見て、介護福祉士の資格も取得できて、自宅からも通える場所で、求人票の段階から良い印象でした。先ずは見学に行ってみようと思って。
見学にきて、もう一目惚れでした。小学校や中学校の頃、ボランティアで介護施設に行ったことがあったんですけど、その時とは全然違う。ボランティアで昔行っていたところは、大きな施設で殺伐としていて、冷たい印象だった。なんとなく汚いな、臭いな、不潔だなって印象があったから、正直、介護の仕事なんて絶対に嫌だと思っていたのに。
みどりの郷とオハナハウスの2か所を見学したのですが、オハナハウスは本当にアットホームで温かい空気感にあふれていた。みどりの郷は、こんなに大きな施設なのに、ユニットの中に入れば、それぞれのユニットが家庭っぽくて、なんか家っぽい(笑)。あったかくて、ずっとここでみんなとおしゃべりしながら、一緒におやつを食べたしりながらお腹の底から笑って過ごしたい。すごくいいなと思ったんです。汚いとか不潔という印象は一切なくて、キレイで明るくて、温かくて、毎日ここに来たい、ここで働きたいと思いました。

初めて自分が企画したお誕生日会
精一杯の感謝の気持ちを込めた
特別な一日

仕事の中で、一番好きな瞬間は、やはり季節の行事ですね。もう、運動会の日なんかはお客様の顔が全然違うんですよ。運動会のあの賑やかで活気ある雰囲気の中で、お客様が手拍子していたりするのを見て「あ、手拍子するんだ」とか、声出して笑っていたりするのを見ると、すごく嬉しくなって。お客様と職員とが、幸せを共有できた瞬間というか、すごく充実した気持ちになります。
先日は、私が居室担当しているお客様のお誕生日会を開催したんですけど、企画から準備、当日の開催まで私が担当させて頂きました。湖星会では、自分が担当する居室のお客様は、たとえ入職1年目でも居室担当者が中心となってお誕生日会の企画や準備を進めるんです。もちろん、初めてのことなので、先輩に手取り足取り、一からすべて教わりながら進めていきます。同じユニットの先輩方に助けられながら、あったかいお誕生日会を開催することができました。ご家族もお招きして、ユニットのお客様と職員、みんなでお祝いしました。お客様もご家族も、とっても喜んで下さって、本当に嬉しかった。頑張った甲斐がありました。
湖星会では、お誕生日のお祝いは、その方のバースデーにその方のためだけに企画して、お祝いするのがこだわりなんです。同じ月のお誕生日の方をまとめて祝うのではなくて、その方のお誕生日に、その方のためだけの、その方にとって特別な一日となるように。そのこだわりって、すごくいいなと思いました。

ご高齢の方は、歳を重ね徐々に体力も身体機能も下がってきて天寿を全うされる方もいらっしゃれば、昨日まで元気にモリモリ食事もしていたのに、突然急逝される方も少なくないそうなんです。「あの時もっと、こうして差し上げれば良かった」とか、「どうしてあの時、『じゃあ、それは来年のお誕生会でやることにしよう』なんて翌年に回しちゃったんだろう」なんて後悔は絶対にしたくない。
だから「今、こうして生きていてくれてありがとう!」という感謝の気持ちを精一杯込めて、その方にとって最高の一日になるような祝福をしたいんです。先輩から聞いた話では、お誕生日にご家族との温泉旅行を実現するために一緒に温泉宿まで介護支援をしたり、思い出のお寿司屋さんでお誕生日会を開催したり、野球好きなお客様の時は、あづま球場まで野球観戦にお連れしてお誕生日のお祝いをしたり、過去にはそんな祝福のしかたもあったと伺いました。お客様が望むこと、喜ぶことを形にできるような、そんなお誕生日会の企画がこれから更にパワーアップした内容でできるようになりたいと思いました。

お客様の死と初めて向き合って
生きることに対するわたしの考えが変わった

お客様が肩で呼吸していて…生まれて初めて、亡くなる直前の方を見ました。それが、私にとって初めての看取りでもありました。肩で呼吸して生きようとしているお客様に、心から「頑張って」と何度も思ったし、私もここまで生きてみたいと思いました。生きているのが当たり前で、自分が生きていることに感謝することもなかったし、辛いことがあれば「生きるのって大変」と思ってしまう私でした。でも、今は違う。生きているって、すごいこと。食べて美味しいと感じたり、人の笑顔を見て嬉しくなったり、感動したり、笑ったり。苦しいのも、悲しいのも、生きているから感じること。生きているって、本当はすごいことなんだって、わたし今、毎日感じています。だから、お客様が生きていてくれることにも、私自身が生きていることにも感謝の気持ちが湧いてくるんです。
お客様がお亡くなりになった時は、本当はだめなのかも知れないけれど、ご家族よりも大泣きしました。同じユニットのスタッフと、もう、涙がこれ以上出てこないくらい、身体中の水分を全部出しきってしまったかと思うくらい、ひたすら泣きました。ご家族は、お客様が旅立つその時を冷静に受け入れていたけれど、私はもう溢れ出るものを抑えきれなくなって、恥ずかしいくらいギャン泣きしました。

「私たちはお客様の家族にはなれない」それは、研修でも何度も聞いているし、わかっている。でも、私の中では、お客様なんだけど、もう家族みたいに思っている。休みの日の夕方に「明日仕事だ、行きたくないな」とか「億劫だ」なんて一度も思ったことがないです。逆にユニットのお客様の事が気になっちゃって、早く会いたいなとか、今頃何しているかな?とか考えることもよくあります。なかなか面会に来られないご家族が久々に面会に来られる日なんかは、お客様の喜ぶ姿を想像しただけで、すごく嬉しくなっちゃって、お客様と一緒になってウキウキしてその日を心待ちにします。そんなお客様の最期を看取るのは、やっぱり辛い。でも、お客様の人生の最期の最期まで、しっかりとお支えして、見届けたい。

だから、わたしはもっと強くなりたい。

強くならなければいけないんだと思いました。

高校時代の先生が私にこの仕事を勧めてくれた意味が、最近少し分かるようになった気がしています。

笑顔あふれる施設を創ること
介護福祉士の資格を取ること
それが今の私の目標!

これからの目標としては、このみどりの郷を笑顔でいっぱいの施設にしたいです。イライラしたり、怒ったりしている人が誰もいない施設。いつもどこからともなく笑い声が聞こえ、笑顔にあふれている施設にしたいです。行事やイベントもそうですが、一番は日々日常の暮らしの中に、笑いがあったり、喜びがあったりする暮らしがいいですね。小さな幸せがあちらこちらに散りばめられてるような、そしてその幸せをみんなで楽しめる、そんな施設ってすごい良くないですか??寝たきりの方も、会話が難しい方も、どのお客様も自分の居場所の中で心地良く暮らして頂ける環境を創りたいです。
もう一つの目標は、やはり介護福祉士の資格を取得したいです。湖星会は、職員が介護福祉士を取得しやすい様に実務者研修の学校をグループで設立して、このみどりの郷にもその学校の教室が設置されていますから、3年間頑張ったら絶対受験しようと今から決めてます。これから色んなことにチャレンジして、いろんな経験をしたい。色んなことに興味があって、自分の人生の中で、出来る限りチャレンジしたい気持ちがあります。でも、どんなに回り道しても寄り道しても、必ず介護の仕事をベースにしていたい。この気持ちは間違えないです。

休みの日は大好きな友達と
大好きなことを
それが私のエナジーチャージ

休日は、やっぱり大好きな洋服を見に行ったりする事が多いです。友達とショッピングしたり、美味しいものを食べてエナジーチャージしてます。ごはんとかスイーツとかカフェとか、色々行きますけど、やっぱり一番は焼き肉!(笑) 焼き肉は月1で食べてますね。私の元気の源です。でも、お家でゆっくりDVDを鑑賞しながら静かに過ごすのも好きで、アクティブに外に出る日とお家で静かに過ごす日と両方あって、自分の中でバランスを取っている感じです。
介護の仕事をしていてつくづく実感するのは、やっぱり自分が笑顔でいれなければ、お客様に笑顔になって頂くことは難しいし、何よりも自分が健康でいなければ、お客様の健康をサポートはできないという事です。日頃からの自分自身の健康管理には、かなり気を付ける様になりました。だから就職してからは、あんまり無茶はしなくなったというか・・・(笑)。ほどほどにアクティブに?!過ごしています。

湖星会への就職を検討している
学生の皆様へ

介護の仕事はとにかく大変だと思われがちですが、実際に働いてみないとわからない良さがあります。排泄介助やおむつ交換など、以前の私なら臭い、汚いと感じたものが、今は全く汚いと思わない。この仕事には、それ以上の深いものがある。勝るものがあるんです。うまく言葉では説明できないのがもどかしいんですけれど・・・。
私も高校を卒業して入職するまで、介護の勉強をしたことなど全くなくて、本当に私が介護の仕事をできるようになるのかなと、不安に思っていた部分もありましたが、実際に入職すると、ゼロから先輩職員が教えて下さいました。できることが一つ、二つ、とだんだん増えていって、心細い部分は先輩が一緒に入って下さったりして、色々と助けていただきました。どのお仕事も、それぞれに大変なことと、魅力的な部分があるかと思いますが、私はこの仕事に就けて、本当に良かったと思います。
湖星会の施設で働くことを検討されている方は、一度施設見学に来られて見て下さい。もしかしたら、想像していたものと全然違う世界が広がっているかも知れませんよ。ちなみに私は、最初に見学した時に自分がイメージしていた施設像とは全く別の世界があり、施設に一目ぼれして、毎日ここに来たいと思い応募を決意した一人です。
見学に来られた際は、是非わたしが勤務するみどりの郷の咲耶1Aユニットにも遊びに来て下さい。お待ちしてます!

Profile

福島県二本松市出身。福島県立本宮高等学校 普通科 卒。
平成28年4月、介護職として湖星会へ入職し特別養護老人ホームみどりの郷の長期入所ユニットへ配属。
入職後はこやまケア委員会に在籍。所属チームで発表した事例研究が選抜され、「気づきを築くユニットケア全国実践研究フォーラム(神戸)」で発表するなど、メンバーとして活躍。現在は、企画研修委員会に在籍し、委員会メンバーとともに勉強会や研修、イベント等の企画運営を担う。
趣味は洋服。介護の仕事を天職と感じつつも、ファッションへの愛が溢れ、アパレル業への憧れを拭いきれない入職3年目の若きホープ。この弾ける笑顔に、多くのお客様や職員が日々エネルギーをもらっている。

介護職の先輩インタビュー